下肢静脈瘤の治療方法
4)外科的処置
ストリッピング術
弁不全のある伏在静脈本幹を手術で取り除いてしまうのがストリッピング術です。


静脈瘤は静脈の弁不全を原因とするため、伏在静脈瘤に対しては根本的な治療として弁不全のある伏在静脈本幹を手術で取り除いてしまう方法があります。これがストリッピング術と呼ばれる静脈抜去術です。
伏在静脈にストリッパーというワイヤを挿入し、静脈をワイヤに縛り付け、ワイヤと一緒に静脈を抜き取るという方法です。腰椎(ようつい)麻酔、あるいは全身麻酔で行われます。腰椎麻酔で行う場合、下半身だけが麻痺し、意識は正常に保たれます。手術の方法や麻酔の進歩によって、最近では日帰り手術で行う施設もあります。
高位結紮(こういけっさつ)術
血液の逆流を無くすため、逆流が起こっている静脈を高い位置で縛るのが高位結紮術です。ストリッピング術に比べて負担の少ない手術ですが、単独では根治が得られないので、伏在静脈の本幹に対する硬化療法と併用して行われることが一般的です。


弁不全のある伏在静脈の本幹をその根元、つまり深部静脈に合流するところで縛る方法が高位結紮術です。結紮とは縛ることを意味しますが、実際には縛った後に深部静脈から切り離します。また深部静脈以外の血管からの血液の逆流を防ぐため、周辺に枝分かれする血管も結紮・切離します。
手術は切開する部位の局所麻酔で行い、皮膚の切開も1.5~2cm程度で済みます。切開する場所は、大伏在静脈では太ももの付け根(そけい部)、小伏在静脈では膝の裏側(
膝窩部(しっかぶ)
)
です。高位結紮術はストリッピング術に比べて負担の少ない手術ですが、単独では根治が得られないので、硬化療法と併用して行われることが一般的です。ストリッピング術でも、伏在静脈の根部に対しては、高位結紮術が行われます。
レーザー治療
静脈にレーザーファイバーを挿入し、レーザー照射によって静脈を閉塞させる治療法です。
静脈のなかにレーザーファイバーを挿入し、血管の内側からレーザー照射によって静脈を閉塞させる方法です。一ヶ所の切開で治療できることが利点です。レーザーの出力の調節が難しく、レーザーの種類によって治療後の痛み・皮下出血の程度、回復までに要する時間に違いがあります。
この方法はまだ新しい治療法であり、行われている病院も少なく、保険適応ではないため自費治療となります。