放置した場合について
放置して大丈夫ですか?
合併症がなく、症状もなければ様子をみてもかまいません。
下肢静脈瘤は悪性の病気ではなく、すべての下肢静脈瘤を治療しなければならないということはありません。色素沈着や潰瘍などの合併症がなく、症状もなければ治療を受けずに様子をみてもかまいません。
放置するとどんどん悪化しますか?
静脈瘤が大きくなることはあります。
年齢が進むと静脈や弁が弱くなり、静脈瘤は徐々に大きくなり、範囲もひろがります。立ち仕事の人は進行が速いようです。
静脈瘤を放置して自然に治ることはありますか?
まれにあります。
静脈瘤の内部に血栓ができ、静脈がつまってしまえば逆流も止まります。血栓が血管壁にしっかり接着して溶けなければ、血栓が徐々に小さくなり、静脈瘤自体が縮小することがあります。いうなれば自然に硬化療法が行われたようなものです。そもそも硬化療法というのは、このような自然現象の観察で考えられた治療法なのです。
足を切断したり、命にかかわることはありますか?
ありません。
ひどい静脈瘤の人のなかには将来足が腐って、切断しなければならなくなるのではないかと心配する人もいます。しかし、そのようなことはまったくありません。足の切断の危険があるのは動脈の血行障害です。弾性ストッキングの誤った圧迫で高度な血行障害が起きた場合に、その可能性はなくはありませんが、下肢静脈瘤それ自体が原因で足を切断することはありません。
命にかかわることはありますか?
ありません。
正確には絶対ないとはいえませんが、きわめてまれです。静脈瘤が破裂したときに、適切な処置が遅れ、出血多量で死ぬことが考えられなくはありません。また、静脈瘤はまれに肺動脈塞栓症を合併することがあります。これも命にかかわる病気です。小さな血栓なら症状がない場合もありますが、血栓が大きいと突然意識を失ったり、呼吸困難を起こし、生死にかかわります。しかし、いずれもまれなケースです。